1型糖尿病

1型糖尿病

1型糖尿病とは?

1型糖尿病とは?

1型糖尿病は、膵臓でインスリンを作る細胞(β細胞)が壊されてしまい、インスリンがほとんど分泌されなくなるタイプの糖尿病です。食べ過ぎや運動不足といった生活習慣とは関係なく発症するため、子供や若い方にも見られます。ご自身で血糖値の上昇を抑えることができないため、治療にはインスリンの補充が欠かせません。

1型糖尿病への誤解について

1型糖尿病は免疫の異常によって発症する病気であり、食生活や運動習慣は原因ではありません。しかしながら、「糖尿病=不摂生」というイメージは根強く、周囲から誤った見方をされて辛い思いをされる方もいらっしゃるでしょう。

1型糖尿病と2型糖尿病は発症の仕組みがまったく異なる病気です。病気への正しい理解が広がることが、患者様が安心して治療に向き合える環境づくりにつながると考えています。

1型糖尿病が起こる仕組み

免疫の異常でβ細胞が壊される

本来、体を守るはずの免疫の仕組みが、誤って膵臓のβ細胞を攻撃してしまうことが主な原因です。β細胞が壊れるとインスリンを作る力が失われ、血糖値を下げることができなくなります。なぜ自己免疫が起こるのか、その正確なきっかけはまだ完全には解明されていませんが、遺伝的な素因やウイルス感染が関与している可能性が指摘されています。

急激に発症するタイプもある

1型糖尿病の中には「劇症1型糖尿病」と呼ばれる、数日のうちにβ細胞が急速に壊れるタイプがあります。急な高血糖によって強いのどの渇き、体重減少、吐き気などが引き起こされるのが特徴で、これらが始まってから1週間以内に意識障害(ケトアシドーシス)に陥る可能性もあります。糖尿病の中では稀なタイプですが、対応が遅れると生命予後に影響しますので注意が必要です。

2型糖尿病との違い

発症の背景が異なる

2型糖尿病は、インスリンの分泌低下や効きの悪さ(インスリン抵抗性)に生活習慣が重なって発症します。長年の蓄積が原因となって発症するので、中高年以上に多く見られます。

一方の1型糖尿病は、免疫異常でインスリンを作る細胞そのものが壊れることで発症します。その性質上、子供や若い世代での発症も見られます。

治療のアプローチも違う

2型糖尿病では食事療法や運動療法から治療を始め、必要に応じて薬を追加していくのが一般的です。一方の1型糖尿病では、発症の段階からインスリン注射が必要になります。ただし、食事の工夫や運動によって血糖値の安定を図ることは、1型でも大切な取り組みです。食べる順番やタイミングを意識することで、インスリンの効きを助け、血糖値の急な上下動を抑えやすくなります。

1型糖尿病の治療

インスリン療法が基本

体内でインスリンを作れなくなるため、外からインスリンを補充する治療が中心になります。1日に複数回注射を行う方法や、持続的にインスリンを注入するポンプ療法など、患者様の生活スタイルに合わせた方法を選択します。注射の回数や量はお一人おひとりの血糖値の動きに応じて調整していきます。

近年はインスリン製剤の種類も増え、効き目が長く持続するものや食事の直前に使う速効型など、選択肢の幅が広がっています。

血糖モニタリングで日々の変動を把握する

インスリンの量を適切に調整するためには、日々の血糖変動を把握することが重要です。FreeStyleリブレなどの持続血糖モニタリングを活用すれば、食事や運動、体調の変化による血糖値の動きをリアルタイムで確認できます。データをもとに、どのタイミングでどのくらいの量が必要かをきめ細かく調整していくことが、安定した血糖管理につながります。

合併症の予防も欠かせない

1型糖尿病でも、高血糖が続くと2型と同様に血管がダメージを受け、網膜症・腎症・神経障害などの合併症が生じる可能性があります。また、大きな血管への影響として心筋梗塞や脳梗塞のリスクも高まります。血糖コントロールを安定させることに加え、定期的な眼底検査や腎機能検査、頸動脈エコーなどで合併症の兆候を早めに捉えることが大切です。

当院での1型糖尿病の診療

食べ方の工夫で血糖変動を抑える

神戸市灘区・JR六甲道のおおや内科 糖尿病・心臓クリニックでは、インスリン療法の調整はもちろん、食べる順番やタイミングの工夫で血糖値の急な上下動を抑える食事指導にも力を入れています。FreeStyleリブレで日々の血糖変動を「見える化」しながら、上がりにくい食べ方を一緒に探していきます。

循環器の視点から合併症を予防する

当院は循環器内科と糖尿病内科の両方の専門性を持つクリニックです。頸動脈エコーによる動脈硬化の評価など、心臓や血管の状態も定期的に確認して、合併症の予防まで含めた診療を行っています。