足がつりやすくなった方へ

頻繁に足がつる(こむら返り)ようになった場合、糖尿病による神経障害や血流の低下が関わっている可能性があります。加齢やミネラル不足だけが原因とは限りません。足がつる頻度が増えてきた方、しびれや冷えなど他の症状も併せて気になる方は、一度血糖値を含めた検査を受けておきましょう。
こんな場合は要注意
以下に該当する方は、糖尿病やそれに伴う神経障害・血流障害が背景にある可能性があります。こむら返りだけではなく、他の症状も併せて確認してみてください。
- 以前と比べて足がつる頻度が明らかに増えた
- 夜間や安静時に足がつる
- 足のしびれや冷え、むくみを伴っている
- 足の感覚が鈍くなった気がする
- のどの渇きや頻尿、倦怠感がある
- 健診で血糖値やHbA1cが高めと指摘されたことがある
- 健診で腎機能の異常を指摘されたことがある
なぜ糖尿病で足がつりやすくなるのか
神経障害による筋肉への影響
糖尿病性神経障害が進むと、筋肉をコントロールする神経の信号が乱れやすくなります。神経がうまく働かなくなることで、筋肉が意図しないタイミングで収縮してこむら返りが起こりやすくなると考えられています。特にふくらはぎに起こりやすく、就寝中や明け方に突然起こることが多い傾向があります。
血流の低下
糖尿病によって足の血管で動脈硬化が進むと、筋肉への酸素や栄養の供給が不足します。酸素が足りない状態では筋肉が疲労しやすくなり、けいれんが起こりやすくなります。足の冷えを伴う場合は、血流の低下がこむら返りの一因になっている可能性があります。
高血糖に伴うミネラルバランスの乱れ
血糖値が高い状態が続くと、尿量が増えることでマグネシウムやカリウムなどのミネラルが体外に排出されやすくなります。ミネラルは筋肉の正常な収縮と弛緩に欠かせない栄養素であり、不足することで足がつりやすくなります。また、腎機能が低下している場合はミネラルバランスがさらに崩れやすくなるため、腎臓の状態も併せて確認する必要があります。
糖尿病以外の原因
足のこむら返りは、加齢、運動不足、冷え、脱水、腎機能の低下、薬の副作用(利尿薬やスタチンなど)でも起こります。また、甲状腺機能の異常や下肢静脈瘤などが原因となっていることもあります。
いずれの場合でも、頻度が増えてきた場合は背景に何らかの異常が考えられます。決して放置せず、隠れた病気がないか、早めに確認しておきましょう。
当院での検査と対応
血液検査で血糖値とミネラルの状態を確認
まず血液検査で血糖値やHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)を測定して糖尿病の有無を確認します。併せてマグネシウムやカリウムなどの電解質、腎機能(eGFR)の状態も調べることで、こむら返りの原因を総合的に評価していきます。糖尿病が疑われる場合は、神経障害の有無についても振動覚検査やモノフィラメント検査で評価します。
当院での神経障害・血流障害への対応
神戸市灘区・JR六甲道のおおや内科 糖尿病・心臓クリニックでは、血糖値スパイクの抑制を軸にした食事指導に加えて、血液検査でマグネシウムや亜鉛、ビタミンDなどの栄養素の過不足も確認しています。不足がある場合は食事の見直しや栄養素の補充も含めたアドバイスを行います。
また、ABI検査で足の血流を評価して、動脈硬化による血流低下が関わっていないかも併せて確認しています。循環器内科の視点で原因を探って適切な治療へとつなげますので、「たかが足がつるだけ」と思わずに、お早めにご相談ください。