尿がにおう・臭い

尿がにおう・臭い

尿のにおいが気になる方へ

尿のにおいが気になる方へ

血液中の余分な糖が尿に漏れ出したり、インスリン不足によって体内で「ケトン体」が作られたりすることで、尿の性状が変わることがあります。特に尿のにおいがいつもと違う、甘い臭いがするなどの変化に気づいたら、放置せずに医師に相談しましょう。

こんな場合は要注意

以下に該当する方は、高血糖やそれに伴う代謝の異常が起きている可能性があります。特に吐き気や腹痛を伴う場合は緊急性が高いため、すぐに受診してください。

  • 尿から甘いにおいがする
  • 尿から果物が腐ったような独特の臭いがする
  • のどの渇きや頻尿を伴っている
  • 食べているのに体重が減ってきた
  • 倦怠感や吐き気、腹痛がある(ケトアシドーシスの症状)
  • 健診で血糖値やHbA1cが高めと指摘されたことがある

糖尿病と尿のにおいの関係

尿に糖が漏れ出す

血糖値が一定の閾値(およそ170mg/dL前後)を超えると、腎臓で処理しきれなくなった糖が尿に漏れ出します(これを「尿糖」と呼びます)。尿糖が出ている状態では、尿から甘いにおいがすることがあります。尿糖は通常の尿検査で確認できるため、自分では気づきにくい高血糖を発見するきっかけになることもあります。

なお、尿糖が陽性であっても、必ずしも糖尿病とは限りません。腎臓の糖の処理能力には個人差があるため、血液検査と併せて判断する必要があります。

ケトン体が産生されると独特の臭いが出る

インスリンが不足して体がブドウ糖をエネルギーとして使えなくなると、代わりに脂肪を分解してエネルギーを得ようとします。この過程で「ケトン体」という酸性の物質が大量に作られ、尿や呼気に独特の臭い(果物が腐ったような臭い、除光液に似た臭いと表現されることもあります)が出ることがあります。

強い吐き気や腹痛は危険信号

ケトン体が血液中に蓄積すると、血液が酸性に傾く「糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)」という危険な状態に陥る場合があります。ケトアシドーシスでは強い吐き気や腹痛、呼吸が深く速くなるといった症状から始まり、重症化すると意識障害を伴うことがあります。命に関わる緊急事態のため、迷わず救急車を呼んでください。

糖尿病以外の原因

尿のにおいは、脱水や膀胱炎などの尿路感染症、食べ物(アスパラガスやニンニクなど)、薬やサプリメントの影響でも変化することがあります。一時的な変化であればこれらの原因が考えられますが、持続的ににおいが気になる場合は、糖尿病を含めた原因の確認が望ましいと言えます。

当院での検査と対応

尿検査と血液検査で原因を確認

尿検査(尿糖・ケトン体・蛋白)と血液検査(血糖値・HbA1c)を組み合わせて、尿のにおいの原因を調べます。神戸市灘区・JR六甲道のおおや内科 糖尿病・心臓クリニックではHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の迅速検査に対応しており、受診当日に結果をお伝えできます。

糖尿病が見つかった場合の対応

検査の結果、高血糖や糖尿病が確認された場合は、食事指導や薬物療法による血糖管理を開始します。血糖値やHbA1cが正常範囲であっても食後の血糖値スパイクが隠れている場合があるため、必要に応じてOGTT(経口ブドウ糖負荷試験)で精密に評価することも可能です。

尿糖やケトン体が出ている状態は、体がすでに高血糖の影響を受けているサインです。尿のにおいの変化をきっかけに早期に対応できれば、合併症を防ぐうえでも大きな意味があります。尿の状態で気になることがあれば、当院へお気軽にご相談ください。